- 移住年
- 2018年
- 職業
- 自営業(フリーランスITエンジニア)
2年前、神奈川県から松浦市に「Iターン移住」された近藤さん。前職は東京で精密機器の会社に勤めていました。
元々福島町が奥様の実家で、夫婦の人生プランの中ではいずれは福島町に移住することは考えていたそうです。
そんな近藤さんにお話を伺いました。
松浦市福島町に移住したきっかけと経緯を教えてください。
松浦市福島町は妻の実家で、結婚した時からいずれは妻の実家に帰る予定でした。
最初は妻の両親も健在だったので一時的に福岡辺りにでも住もうかと考えていました。便利ですし、福岡から福島町まで意外と1時間くらいで着くんですよ(笑)。でも妻の父が亡くなり、母一人になったので予定より早くこちらに移住することにしました。
現在はどんなお仕事をされていますか?
ここではフリーのITエンジニアとして働いています。
元々、東京の精密機器の会社でソフトウェアの開発、設計をしていました。そこを定年退職後に福島町へ来たんですが、会社には現在もまだ私が開発したソフトウェアがあるので、それの更新や改修などの仕事を請け負っています。
他にも地域の会社のホームページの改修やコンサルタント的なこともやっています。
またボランティアではありますが、「ふくしまPCサークル」というものを立ち上げて、地域の小学生にプログラミング体験をさせたり、高齢者向けにパソコン勉強会をしたりしています。
「ふくしまPCサークル」を立ち上げたきっかけはなんですか?
まず福島町にきてみて子ども達がパソコンに触れる機会が少ないなと感じました。
2020年度からは小学校でプログラミング教育が実施されます。私もそういう関係の仕事をしていたので、何か力になれるかなと思い、松浦市教育委員会にプログラミング教育をどう行っていくのかを尋ねました。そしたらまだ何も整っていない状態ということでした。それだったら私がボランティアのサークルを立ち上げて子ども達にプログラミングに触れる機会を作ろう、また高齢者でも“パソコンは持っているけど使えない”という人も多かったので、併せて勉強が出来る場所を作ろうと思い、サークルを立ち上げました。
今では(取材時)14名の方が参加しています。
移住する前後では生活にはどんな変化がありましたか?
ここに来るまでは生活の主体が仕事一辺倒でした。帰宅時間が夜中なんてこともよくありましたね。家のことは妻に任せっきりで。ここにきてからは仕事、地域のこと、今は家のこともしないといけないので、だいぶ生活スタイルは変わりましたね。今は仕事半分、あと半分は好きなことをやっているので楽しいですね。
ただ、思っていたより忙しくなってしまいましたが(笑)。
休日はどんなことをされていますか?
横浜での休日の過ごし方とは全然違いますね。
地域の行事に参加したり、農作業の手伝いをしたり、家族旅行に行ったりしてます。地域行事は初めてのことが多いので楽しいですね。藁で縄を編んだりとか(笑)。農業も今までしたことがなかったので面白いですね。
ここに来て今まで経験したことがないことを多く経験させてもらっているので充実しています。
移住してよかったことはなんですか?
身近に四季を感じることですね。
横浜に住んでいた時は、暑い、寒いくらいしか感じることがなかったです。
今では近くに田んぼがあるので新緑に染まる水田などで季節を感じたりします。
あと、地域の人たちが本当に親切ですね。妻と結婚して両親やおばあちゃんと会った時に本当に良い人たちだな、ここの地域の人たちはみんなそうなんだろうなと漠然と思っていましたが、実際に来てみるとやっぱりそうでした(笑)。
私はこちらの人間じゃないので方言があまりわからないのですが、私と話す時はあまり方言を使わずにわかるように話してくれます。
あと、新鮮な魚や野菜がとれるのでご飯がすごく美味しいです。
移住して困ったことはありますか?
元々妻の実家で何回も帰省で来たことがあったので、不便なところはそれなりに覚悟していました。
しかし実際住んでみるとやはり、交通の便が悪かったり、近くにスーパーがなかったり、診療所はあるんですけど、大きな病院がちょっと遠いのは不便に感じますね。
これからについて教えてもらえますか?
パソコンサークルを通じて子ども達に色々な経験をさせたいですね。
子ども達の両親も共働きの方が多くて、休日はやはりゆっくり休みたいですよね。そこで私が少しでもいろいろな体験することの手助けをできればと思っています。最近はLINEライブで横須賀にいる友人にいろいろな話をしてもらったり、この前は息子夫婦がエジプトに旅行に行っていたので、ピラミッドからリアルタイム中継をしてこちらでは大画面でピラミッドを見ることが出来ました。
子ども達が実際に行ってる訳ではないですが、テレビや本でみるものとはまた違った体験ができますよね。
他にもこれからいろいろなことを通じて子ども達にはたくさんの体験してもらいたいです。
最後に移住検討者へメッセージをお願いします。
やはり移住先の地域の行事や、会合に出てみることですかね。
若い人は、行くことに勇気がいるかもしれませんが、そこは人と知り合いになるチャンスです。知り合いが増えると何かあったときに声をかけてくれたり、手助けしてくれたりします。
また、田舎生活だと不便なこともありますが、今はネットで色々なものが買えて、意外と早く届いたりするので、そういうものを利用しながら生活していくといいと思います。