- 移住年
- 2020年
- 職業
- 個人事業主
都会での生活を経て、田舎暮らしへと舵を切った沢野さんご夫婦。
生活コストを抑えたうえで、ストレスを感じない生活を実践中です。
楽しく田舎暮らしを営む秘訣について、お伺いしました。
働き詰めの生活を経て、海沿いの空き家探しでたどり着いたのが南島原市
東京都、台湾の台北に住んでから南島原市に移住し、今は個人事業主として生計を立てています。
台北では僕が日系企業向けのコンサルティング会社で、妻は日系の化粧品会社で働いていました。
当時は家に帰るのが夜中の3時くらいで、
げっそりしていて「ゾンビみたい」と言われるくらい激務でした。
ストレスフルな生活を経て、日本に帰ることを決めたのですが、生活コストを抑えて生活がしたかったので、空き家を探していたんですね。
海沿いで、空き家があるまちを調べていたところ、見つけたのが南島原市です。
初めて訪れたときに味わった非日常的な体験。この体験を日常にしたい
情報収集ではインターネットを活用しました。
とても参考になったのはインターネットの地図サービスです。
気になった物件近くを知るために地図サービスを使って散策していましたね。
実際に、南島原市を初めて訪れたのは移住する半年前です。
南島原市のお試し住宅を活用して10日間ほど滞在しました。
引っ越すのであれば一度見ておきたいと思ったんです。
滞在期間中に市の職員の方が町を案内してくれました。
また、移住の先輩を紹介してもらって、暮らしぶりや物件についてあれこれ聞かせてもらいました。
この10日間での、人との出会いがとても面白かったです。
夜、居酒屋さんでは地元の人と交流する機会がありました。
おつまみをごちそうになったことがきっかけで地元の常連さんと仲良くなったんですよ。結局2日連続で一緒に飲みました。(笑)
あと、南島原市で初めての経験があったんです。
僕は釣りが好きなのですが、初めて漁船に乗りました。
移住の先輩経由で、地区の自治会長さんを紹介してもらって乗せてもらったんですよ。
堤防と沖では釣れる魚の種類や大きさが違うのですが、
沖ではタイが釣れて。
「この体験を日常にしたい」と思いました。
お試し住宅を使った期間で色んな人との出会いがありましたが、
コミュニケーションを取る中で、人の面白さを感じたんです。
キャラが濃いし、距離感が近い。
自分たちに合うなと思いました。
空き家改修の大変さとリノベーションの楽しさ
1回目の訪問時には条件に合う空き家が見つからず、
移住を決意するまでには至りませんでした。
条件は1戸建て、平屋、庭付きで犬を放し飼いできる、リノベ可能、海が近いなど様々です。
自分たちの生活感に合った間取りで納得のいく価格の物件を探していましたね。
訪問後は先輩移住者や市の担当職員を通じて、空き家の情報を教えてもらっていました。
すると外見がしっくりくる空き家が見つかって、家の中の写真も見せてもらってからは即決でした。
ただここで問題が。借りたはいいものの、家の中にあった家財を片付ける必要があったんです。
片付けが終わってからは、好きな色で壁を塗ったり、ピザ窯を作ったり好き放題していて楽しかったですね。
トイレや浴室などは改修が必要で総額30万円くらいかかりましたが、
市の空き家改修補助金(※)を利用したため、1/2が還付金として還ってきて助かりました。
※南島原市移住促進空き家活用事業補助金:
空き家の所有者もしくは買主(移住者)を対象に改修工事費の1/2、または2/3を補助するもの。上限50万円。
働き方の意識改革と支出を減らす意識でストレスをなくす暮らし
移住して1年が経ちますが、もう都会に戻れないです。 都会がストレスフルであることに気づいたのは南島原に来てからですね。 都会は支出が多くて貯金ができないんですよ。家賃が高いし。 あと飲食店が多く、毎日のように飲み歩いてしまっていましたね。 それでお金は使うし、何のためにお金を稼ぐのか分からなくなっていました。 ですが、南島原で暮らしてから生活コストが下がっています。 釣った魚を捌いて食べたり、野菜も自分たちの畑で作っていたり、家賃も抑えられている。 買うのはお酒とお肉、お菓子くらいです。(笑) 支出が減ることで気持ちに余裕が生まれました。 稼ぎを増やすのではなく、支出を減らすことでストレスがなくなったんだと思います。 あと時間のゆとりもありますね。 働き方は意識的に大きく変えたんですよ。 東京や台北にいたときは朝9時から夜遅くまで働いていたのに対して、今は仕事の時間を自分で決めることができます。 おかげで遊ぶ時間を多く確保できて、様々な出会いがあり楽しいです。
楽しむ秘訣は人間関係の構築。積極的なコミュニケーションで広がる交流
南島原市に来てから驚いたのですが、タダでものを貰うことが非常に多いんです。
「〇〇いる?」ってよく聞かれます。都会じゃありえないですよ。
畑を使ってくれないかと言われたり、原付を貰ったり。
あとヨットも頂きました。(笑)
移住する上で大事なのはコミュニケーションとコネクションを自ら作りに行くことだと思います。
ぼーっとしていて、何かもらえるわけではありません。
楽しい人間関係の構築はできたほうがいいかなと思って、
移住してから地域の色んなイベントやお店に顔を出しています。
おかげでたくさんのコミュニティができました。
ヨットも、いきなり譲り受けたわけではありません。
ご近所の方のヨット仲間が口之津に遊びに来た際に、
お酒を一緒に飲んで話をして、仲良くなりました。
「ヨットが欲しい」と伝えたら、仲間内でヨットの引き取り手を探している方を紹介してくれました。
僕が大事にしているのはあいさつと世間話。
畑や釣りなど分からないことが多いのですが、
プロの人達が近くに住んでいるので、
見かけたら話しかけて、色んなことを教えてもらっています。
話しかけたら喜んで教えてくれるし、こっちも勉強になるし、いいことだらけですよ。
振り切ることも1つの選択肢
インターネットを使ってまちの雰囲気や生活環境を知ることも大事ですが、
移住したいのであれば、絶対に1度は見に来るべきだと思います。
地域の雰囲気や、人の雰囲気を感じるために、ただ見るだけでなく、話すこと。
ネットの情報だけではなくて、話してみて感覚的に良し悪しの判断をしたほうがいいと思います。
今の生活から環境を変えるための移住であれば、振り切ってみるのも1つの選択肢だと思います。
幹線道路が通っていてベットタウンで、都会であって田舎のような場所は、利便性も高く、移住を検討しやすいかと思いますが、結局は都会と変わらないんですよね。
火山が近くて、温泉が出て、ミネラル豊富な海で育った魚が美味しいというのが、僕が思う南島原市の魅力なのですが、こういう土地独自の立地条件っていつまでも変わらないものです。
立地条件で惹かれるものがあって、田舎暮らしに惹かれるのであれば、思い切り振り切ることが面白いと思います。
今までの生活では味わえないことが経験できるし、楽しいですよ。
南島原市の支援について
◆南島原市の魅力
https://nagasaki-iju.jp/appeal/minamishimabara_city/
◆南島原市空き家改修補助金
https://www.city.minamishimabara.lg.jp/page7334.html
◆南島原市のお試し住宅
https://www.city.minamishimabara.lg.jp/page7389.html
※記事内の写真は、撮影用にマスクを外しています。
沢野さんの活動紹介
キャンプや釣り好きな僕たちが移住2年目に入り新たに雑貨の物販を始めることにしました!
自然との共存に対する意識の高い地元の人々から刺激をもらい、あったらいいなと思える商品を展開していきます。
またハンドメイドのアウトドアツールやルアーなども徐々に増やしていきます!
よかったら、サイトを見てみてください!
◆ECサイト
https://Otherside.base.ec
◆instagram
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