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”【雲仙市】自信をもって美味しいと思える野菜を作る”REAL TALK

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移住者インタビュー

”【雲仙市】自信をもって美味しいと思える野菜を作る”

  • 津村義和 さん
  • 津村奈緒美 さん
Iターン 茨城県 → 長崎県雲仙市
2018年 農業

茨城県から奥さんの故郷である長崎に移住し、有機農業に取り組む津村さん。
移住、農業への挑戦と、別のフィールドを選択するためには様々な準備が必要でした。
移住して新しいことを始めるための過程や、農業への想い、移住後の生活についてお聞きしました。

抱いていた自然豊かなイメージと農業のやりやすさ

雲仙市の瑞穂町で有機農業をやっています。

露地で、少量多品目での栽培が特徴です。

従来であれば、ビニールハウスを使って天候や気候の影響を極力なくすのですが、

季節の変化による味の違いを、お客さんに楽しんでもらうために露地栽培を行っています。

 

移住前は茨城県で医薬品、農薬の臨床試験や、薬の研究、評価をする実験をしていました。

病気を治すために薬は存在しているのですが、毎日食べるもので体を作っていくことに興味を持ったのが農業へのきっかけです。

基本的に薬は、体の機能を止めて、発症している症状を改善させるものです。

つまり、体の機能をストップさせるものや毒となるものも入っています。

服用方法や、継続して飲むことで、体に害を及ぼす可能性もあるんです。

私は、薬の効果に対する安全性を確かめるための研究をしていました。

そうした研究の仕事に就く中で、病気にならないように、土台となるものを作れないかと農業を志すようになりました。

 

移住して農業をするのであればゆかりがある場所がよかったです。

僕が埼玉県出身、妻が長崎県出身ですので、どちらかで探していました。

 

実際に雲仙市を知ったきっかけは東京で行われた農業に関するイベントです。

情報収集を目的に参加したのですが、そのときに雲仙市の担当者の方とお話をしました。

もともと、自然豊かなイメージがあったのですが、妻の実家が近いことを知り、検討するようになりましたね。

 

最終的な移住の決め手は妻の両親が諫早市に住んでおり、近いこと、あとは農業のやりやすさです。

雲仙市は市町村の中でも全国有数の農業が盛んな地域なんです。

自分にとっては知らない土地ではありましたが、農業に適している土地であることが推測でき、農業をやるにはもってこいだと思いました。

心強かった担当者の手厚いフォロー

農業の中でも僕がやりたかったのは有機農業。

もう1つの候補地であった埼玉県は有機農業をやられている方が結構多くいらっしゃるんです。一方で長崎県はやられている方が少なく、自分で開拓できる余地があるのでは、と思いました。

 

移住を決めてから準備に要した時間は 2年〜3年ほどです。

まず必要なのは貯金です。

僕の場合は長崎県の新規就農相談センターで、技術習得支援研修を1年間受講し

その後は独立して農業をやる予定でした。

受講期間と、独立自営してから1年は生活できるだけの生活費を貯めました。

 

家探しにも1年くらい時間をかけたと思います。

僕は農地の確保を一番最初に、と考えていたのですが、

新規就農相談センターの相談員に自分の拠点探しが第一だと言われ、そこから家を探し始めました。

 

家は空き家バンクで探していましたが、資材や機械が置けるような、農家住宅は中々見つからなかったです。

そんなときに、雲仙市の農林課の方が条件に合う家を一緒に探してくれました。

ご近所のおじいちゃんの家に一緒に行ってくれるなど手厚いサポートを頂けてとても熱意を感じました。

 

農業を始めるにあたってまずは技術習得支援研修を受けました。

就農支援センターは諫早市にある、県の農業大学校の一角にあり、研修の受講生は、長崎県内の全域から集まります。

遠方から研修を受けに来る方向けの宿泊施設もありましたね。

 

研修はまず 2ヶ月にわたる座学です。

座学では農業の基本を学んでいきます。

全体を網羅して教えてくれるので勉強になります。

農業の基本や農薬、制度の紹介、 6次産業化などの未来の話まで教わりイメージは膨らみました。

その後、 10ヶ月間は実地研修として農家さんのところに入り込んで研修を受けました。

栽培したい野菜など、自分の希望に合わせて受入農家を探してくれます。

 

研修が終わり認定新規就農者という資格を取ると

5 年間にわたり150万円の助成金がもらえる、農業次世代人材投資資金という制度もあります。

 

講習を受ける期間、他の受講生と毎日一緒にいるので、横の繋がりができるのはメリットの 1 つだと思います。

僕は、少量多品目で色んな野菜を栽培しているので、当時の仲間に、どうやって作ればいいのか質問しています。頼れる人がいるのは心強いです。

 

農業は生涯やり続けるにはとても良いフィールド

現在、農業を始めて2年目になりますがとても楽しいです。

仮説を立てて、実証していくという過程が研究に似ていてとてもやりがいを感じます。

露地栽培では、自然の力を最大限に活かすことが重要なので様々なことを考える必要があるんですよ。

例えば、土の状態。野菜が病気にかからないようにするために、土の中に様々な菌がいる状態を作る必要があります。バランスを作ることで病気を発生しやすい菌が繁殖しにくくするための工程です。

そのために多様な菌が好むそれぞれ違う有機物を土の中に入れるなど試行錯誤の連続ですが、

実証していくことが楽しいですね。

これから5年、10年かけて畑の中で生態系のバランスを作っていきたいです。

 

作った野菜を子どもが喜んで食べてくれることもやりがいです。

長女が6歳、次女が2歳ですが、好き嫌いなく食べてくれます。

野菜が美味しくないというイメージがないんでしょうね。

ですが、子どもたちが食べてくれないこともあるんですよ。

なので、子どもが食べてくれるかどうかは、野菜が美味しいか、1つのバロメーターになっています。

子どもが食べてくれなかったので出荷しなかったこともありました。

 

楽しいことも多いですが、大変なことも多いです。

主に、草や虫と戦っています。

虫がいっぱい出てくると出荷できないこともあるんですよね。

その代わりに、数多くの品目を作ることで、

1つがだめになっても出荷数が0になることへのリスクヘッジにもなっています。

 

雑草との戦いも時間を要しますね。

10年近く使われていなかった畑を借りているので雑草の処理は大変です。

使われなくても雑草が茂っているので、土地の力を感じながら作業しています。

家族と過ごせる時間と自然の近さ

雲仙市では土曜日も保育があるので、子供が休みの日に合わせて、日曜日と祝祭日は休むようにしています。

1日通すと、日の出から日没まで作業しています。

起きて天気を見て作業できそうなら仕事に行きます。

子どもを送って家のことをやってもらったあとに妻が合流しますね。

一緒に作業するのは、午前中は10:00~12:00まで。

午後は昼休みが終わってから16:00過ぎた頃までです。

夏場であれば暑いので昼は長めに休んで昼寝をしています。

自分はその日の作業は切りのいいところで作業を終えますが、忙しい時は日没まで作業していることもあります。

 

移住前後では仕事から生活までとても変わりましたね。

以前は子供が起きる時間の前にはもう仕事に向かって、日をまたぐ頃に帰ってくる生活で、子供の起きている時間に会わない日も多かったです。

家にいる時間が増え、子供と同じ時間を過ごす時間ができたのは大きいです。

 

長崎で生活していると、日照時間が長く感じます。夏場は夜がいつまでも明るいです。

花火大会が21時から行われることを知ったときは、びっくりしました。

 

あとは自然の豊かさ。

星が多くて、空が近いし、何より近くの川でホタルを見ることができます。

目の前でホタルを見ることができることにすごく感動しました。

 

また、自分の畑からは有明海と普賢岳を、どちらも見ることができるんです。

見上げると普賢岳、見下ろすと有明海を見ることができて癒されます。

雲仙市は諫早市と島原市の中間地点になるので、お買い物も便利です。

近くに百花台公園という大きな公園もあるので子どもたちを連れて行くこともあります。

 

 

将来的には、農作業の体験などを通じて自分たちのやり方を広めていくことができればと思います。

子どもから大人まで野菜作りに触れ合える場所を作りたいです。