2024.01.22

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UターンとIターンのメリット・デメリットとは?支援や生活環境の変化はどう?

メリット・デメリット

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近年、Uターン・Iターン就職で地方へ就職する人が増えているとされています。

そこで今回は、UターンやIターン就職のメリット・デメリットについて紹介します。地方での仕事の探し方や移住後の生活の変化なども詳しくまとめているので、参考にしてください。

Uターン・Iターンの意味の違いとは?


Uターン

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Uターン・Iターンの2つは混合されがちですが、それぞれで意味が違います。以下にUターン・Iターンの意味を詳しくまとめていますので、参考にしてみてください。

意味①Uターン就職

Uターン就職とは地方から都会へ移住した後、もう一度地元へ戻って働くことを意味します。

「小さい頃住んでいた地方とは別の地域に就職する」ケースは、Uターン就職には当てはまりません。都会に上京したものの地方での生活環境が恋しいという人が、Uターン就職を選ぶ傾向にあります。

意味②Iターン就職

Iターン就職とは、都会で生まれ育った人が地方で就職活動を行うことを意味しています。地方への出張や旅行などをきっかけに、Iターン就職を決める人が多いです。

都会と田舎では生活環境や収入が異なるため、ライフプランや人生設計が大きく変わることもあります。Iターン就職をするのなら、地方ならではのメリット・デメリットを知っておく必要があるでしょう。

Uターン・Iターンの支援はある?


仕事仲間

出典:ながさき移住ナビ

地域にもよりますが、UターンやIターンの支援制度が整っている自治体は多いです。長崎県でもUターン・Iターンの支援を行っています。こちらでは全国の自治体が行なっている支援について紹介しますので、移住を検討している人は参考にしてみてください。

奨学金返還支援事業

Uターン・Iターン支援の一環として、奨学金返還をサポートするものが挙げられます。年齢の上限があったり新卒者のみが対象となっていたりと、条件を厳しく定めている自治体も多いです。奨学金返還支援を受けようと考えている人は、条件をしっかりチェックしましょう。

ながさきUIJターン就活費用補助金

ながさきUIJターン就活費用補助金は、長崎県内での就職をサポートする支援制度です。長崎県内での就職を希望する学生を対象に、居住地域に合わせて最大4万円を支給しています。

「県外に住居があり、かつ県外の学校に通っている学生」ならば、補助金の対象になる可能性が高いです。また補助金申請の手続きが最大限に簡略化されているため、忙しい学生でも気軽に申し込めます。県外から地元へ帰ってこようと考えている人に、ぜひ利用してほしい制度です。

ながさきUIJターン就活費用補助金

移住貸住宅助成金

Uターン・Iターンの移住者を増やす目的で、住宅に対して助成金を支援している自治体もあります。この取り組みはUターン・Iターンの転職者を増やすだけでなく、空き家・空室対策の意味合いも込められているのです。

Uターン・Iターンのメリット

メリット①通勤時間を短縮できる


時計とマグカップ

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Uターン・Iターン就職のメリットとして、通勤時間が短縮できることが挙げられます。東京などの都市部は家賃が高いので、職場から離れた郊外に住居を構える人が多いです。自宅から職場の距離が離れている分通勤に時間がかかり、不便さを感じることもあります。

一方地方は東京などの都会に比べて家賃が安いことが多いため、職場の近くに住居を借りられます。通勤の時間が短くなれば自由に使える時間が多くなり、生活が充実していくでしょう。

メリット②生活費が抑えられる

生活コストが抑えられるという点も、Uターン・Iターン就職をするメリットです。地方は東京などの都会に比べて物価が安いことが多く、食料や日用品などにかかるコストが削減できます。

メリット③これまでとは異なる生活環境で働ける

都会から地方へIターン就職をする場合、これまでとは異なる生活環境で働けるというメリットがあります。住む場所が変わると今までの暮らしが大きく変化し、新たな価値観や考え方に出会える可能性が高まります。

異なる生活環境に身を置けば、現在抱えている悩みが改善することもあるでしょう。今の生活にストレスを感じている人や新しい価値観に触れてみたい人は、Iターン就職を検討してはいかがでしょうか。

メリット④慣れた土地で働ける

Uターン就職の大きなメリットは、慣れた土地で働けるというものです。全く知らない土地で就職すると、その地域の暮らしに順応するのに時間がかかり、苦労することになります。地元へUターン就職をすればこのような心配がないので、ストレスも軽減されるでしょう。

Uターン・Iターンのデメリット

デメリット①条件に合う企業が見つかりにくい


パソコンでリサーチ

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Uターン・Iターン就職のデメリットとして、条件に合う職場が見つかりにくいことが挙げられます。これは地方企業の数が少ないことや、都会に比べて収入が下がってしまうのが理由です。

求める条件に合う企業があるか、事前に確認しておく必要があるでしょう。

デメリット②募集枠が少ない

地方へのUターン・Iターンのデメリットとして、募集枠が少ないことも挙げられます。都会とは違い、地方は企業数が少なく採用人数も限られていることが多いです。選ぶ地域によっては、新規の求人がほとんど出ていないところも珍しくありません。

デメリット③就活費用がかかる

就職活動の費用がかさむという点も、Uターン・Iターンのデメリットです。特にIターン就職をする場合、交通費だけでなくホテルへの宿泊費などの費用がかかります。地方で就職活動をしようと考えているなら、前もって資金を準備しておく必要があります。

デメリット④引っ越し費用がかかる

地方での就職活動が成功した場合、引っ越し費用がかかるというデメリットもあります。現在住んでいる場所と移住先が離れているほど、大きな費用が必要になるでしょう。また移住先や職場によっては、車を購入しなくてはいけなくなることもあります。

Uターン・Iターン後の生活の変化とは?

育児がしやすくなる


育児

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Uターン ・Iターン後の変化として、育児がしやすくなるというものがあります。地方は都会よりも子どもを遊ばせられる場所が多い、保育園に入りやすいなどが理由です。豊かな自然のもとでのびのびと子育てができ、育児のストレスが軽減されたという人も多いです。

人との交流が増える

UターンやIターンで地方へ移住すると、人との交流が増えます。近所付き合いが少ない都会とは違い、地方では人と人との繋がりを重視する傾向にあります。ちょっとしたことでもコミュニケーションを取るため、周囲の人との関係が深まっていくでしょう。

都会に比べて利便性が下がる

地方移住後の暮らしの変化として、利便性が下がってしまうことが挙げられます。さまざまな店舗や公共交通機関が充実している都会とは違い、田舎は娯楽施設や電車・バスなどが少ない傾向にあります。車がないと生活が立ち行かなくなるケースもあり、不便さを感じることも多いでしょう。

Uターン・Iターン就職に向いている人

都会での暮らしにこだわりがない


家

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都会での暮らしにこだわりがない人は、Uターン・Iターン就職に向いています。娯楽施設や飲食店の数には困らない都会とは違い、地方では利用できる施設や店舗が限られます。都会の便利な生活に固執しないのなら、地方でも充実した暮らしを送れるでしょう。

地域に貢献したい

Uターン・Iターン就職に向いているのは、地域へ貢献したいという気持ちが強い人です。地元の役に立ちたい、地域活性化に尽力したいという人は、UターンやIターン就職でやりがいを感じやすいでしょう。また地方に貢献したいという意欲が強い人は、就職活動も成功しやすいです。

プライベートを大事にしたい

プライベートを大切にしたいのなら、Uターン・Iターン就職が向いているといえます。都会には仕事や人が集中しているため、働くことで頭がいっぱいになりがちです。一方地方では都会ほど仕事に追われることが減り、落ち着いた暮らしを送りやすい場合が多いです。

Uターン・Iターンで就職先を探す方法

地方の就活イベントに参加する


就職面接

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地方で仕事を探すときは、その地域で行われている就活イベントに参加するのがおすすめです。就活イベントは企業の担当者と直接話せたり、さまざまな会社の説明が受けられたりと多くのメリットがあります。都会の就活イベントには参加していない企業と出会える可能性も高いです。

自治体の就職支援制度を活用する

自治体が行なっている就職支援制度を活用する方法もおすすめです。UターンやIターンを推奨している自治体では、さまざまな地方就職支援が行われています。就職したい地域が決まっているなら、自治体の支援が受けられないか確認してみてください。
長崎県へのUターン・Iターンを検討しているなら、「長崎県人材活躍支援センター」を利用してはいかがでしょうか。長崎県人材活躍センターとは、ハローワークと連携して求職者の支援をおこなっている就業支援施設です。ニーズに合わせた相談や職業紹介などの支援を受けられるので、ぜひ活用してください。

長崎県人材活躍支援センター

Uターン・Iターンを成功させるには?

地方でやりたいことを明確にする


計画を立てる

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Uターン・Iターンを成功させたいのなら、地方でどんなことがやりたいのか明確にしておきましょう。地方移住をする理由や目的を決めないままだと、移住先や職場探しに時間がかかってしまいます。

「なんとなく地元に戻りたいから」といった曖昧な理由では、地方移住後に後悔する可能性も高いです。なんのために地方移住をするのか、地元でどういった仕事に就きたいのかなど、移住後の生活を具体的にイメージしておきましょう。

説得力のある志望動機を考える

就職活動を成功させて希望の職場に受かるためには、説得力のある志望動機が必要です。UターンやIターン就活では、企業の面接官に「なぜUターン就職をするのか」「Iターンでこの地方を選んだ理由は何か」などを聞かれます。

地方企業は、地元で長期的に働ける人材を求める傾向にあります。そのため、「都会が合わなかった」「なんとなく地元に戻ってきた」などの曖昧な志望動機では、高い評価を得られにくいでしょう。

また地方企業は求人数や募集人数が限られている分、就職倍率も高めです。地方で働きたい理由や自分の強みなどを考え、具体的な志望動機を考えるようにしましょう。

事前に地域や企業の下調べを行う

Uターン・Iターン就職を成功させるコツは、地域や企業の下調べにあります。Uターン・Iターンは都会から地方へ面接を受けに行くため、時間もお金もかかります。就職活動にかかるコストを無駄にしないためにも、事前に情報収集を行なってから選考に臨むと良いでしょう。

Uターン・Iターン就職のメリット・デメリットを押さえましょう!

Uターン・Iターン就職には多くの魅力がある一方で、問題点やデメリットなども存在します。地方就職の実情を知らないままUターン・Iターンを決めてしまうと、就職後に後悔することになる可能性が高いです。

Uターン・Iターン就職を検討しているのなら、まずはメリットやデメリットを押さえることが大切です。Uターン・Iターンがどのようなものか事前に把握し、地方での就職活動を成功させましょう。