こんにちは。
移住情報発信コーディネーター・山口 拓朗です。
今回は、対馬市に移住された松下さんにお話をお伺いしました。
対馬市は「国境の島」とも言われており、天気が良い日は韓国釜山の街並みを見ることができます。
また、島の面積の89%を森林が占めており、自然が豊かな島です。
国の天然記念物「ツシマヤマネコ」や、原始林など希少価値が高い生物、自然が色濃く残っているのも特徴です。
対馬の自然に惹かれて移住された、松下さんは、作曲家として活動しており、
よさこいダンスの楽曲制作や、企業のCMソング制作を行っています。
初めて対馬を訪れた際に、この地をテーマにした曲の、インスピレーションを受けたという松下さんに
対馬の魅力について教えて頂きました。
Profile
- 松下 寛史さん
- 出身:福岡県篠栗町出身
- 福岡県篠栗町→ 長崎県対馬市(Iターン)
- 移住年:2020年4月
作曲家として活動。
2003年よりよさこいダンスの楽曲制作に携わり、
2008年によさこい楽曲制作工房coolmint-houseを設立。
現在はリモートワークで福岡や東京から楽曲制作の依頼を受けながら、動画共有サイトにて対馬の魅力を音楽で伝える活動を行う。
対馬旅行で見えた子どもの成長が移住の後押しに
松下さんの仕事を教えてください。
作曲家として活動しています。
よさこいダンスに使用する楽曲の制作や、企業のCMソング制作が主な仕事です。
対馬への移住のきっかけを教えてください。
3年前に仕事で対馬を訪れたことがきっかけです。
姫神砲台という場所を散策しているときに、
対馬をイメージしたメロディーが浮かんできて、
「インスピレーションに溢れる島だな」という印象を受けました。
その後、家族での旅行やお祭りでの演奏、対馬学フォーラムでの出展などを重ねてから移住を決めました。
移住を決めた理由について教えてください。
小学生の子どもと2歳の子どもがいまして、
多感な時期でもあるので移住するなら今のタイミングが1番ベストだと感じ、家族で移住をしました。
環境が変わる不安もあったと思いますが、
家族旅行を重ねる中で、家族間で「対馬が好きだ」ということを共有していけた事が大きかったです。
対馬でキャンプをしたり、海水浴に行ったりと自然と戯れている子どもが、
とてものびのびと活発になってきたり、苦手だった魚を食べられるようになったりして成長し変わっていく過程が見えました。
以前は、正直、日々に余裕がなく、それが子どもにも伝わっていたのかなと思うんです。
そんな余裕のない日々を過ごしていたからこそ、対馬旅行で感じた子どもの成長が移住を後押しした面もあります。
移住にあたってどのような準備をされましたか。
今年の4月に移住したのですが、その1年前から漠然と移住を考えており、準備を進めました。
仕事の仕方をインターネット中心に移行していきました。
昨年末に対馬学フォーラムの出展で対馬を訪問した際に市役所の方とお会いし、
連絡を重ねる中で移住を具体化していき、1月に移住を決めました。
家を探す際に使ったのは、市役所の空き家バンクです。
現在、私たちが住む中対馬地区は、厳原町や鶏知地区と違って不動産情報が少なく、借りられる家を探すのに中々苦労しましたが、
先輩移住者などの人脈を作りながら物件を探しました。
移住を決めた後にコロナウイルスが流行したので、最終的な移住時期の調整がとても難しかったです。
現地の様子を市役所の方と相談させて頂きながら進めていきました。
体調管理に気をつけながら対馬へ移住し1週間後くらいに緊急事態宣言が発令されたので、 タイミングよく移住できたと思います。
地域全体で子どもを見守ってくれる場所
対馬に移住してよかったところを教えてください。
自然に囲まれて生活ができます。
福岡にも自然豊かな地域がありますが、対馬の自然は歴史的な奥行きを感じることができて
霊峰として人間が自然に手を付けていないようなところもあるんです。
他にも原生林のような希少価値の高い自然や、地域によって違う海の色など
色んな自然が楽しめるところはお気に入りで、作曲のインスピレーションの宝庫といっても過言ではないくらいです。
生活面では子育てに向かう気持ちが楽になりました。
選択肢に限りがある分、シンプルに考えることができるようになったと思います。
都会にいると選択肢が多い分、あれもこれもと手を付けてしまって、気がつかないうちにばいっぱいいっぱいになっていたと思います。
対馬に移住してきたことで気持ちにゆとりが生まれたんですよね。
というのも、四季折々の景色を見ることや、その時々の旬のものを食べることができていて、丁寧に生きている実感があります。
ゆとりがあると、子どもにも以前よりは丁寧に向き合えるようになり、大切なものを大切にできている実感が湧きますね。
また、地域の方にもすごくいい方が多いです。
野菜を始めとして、いろいろなものを申し訳ないくらい頂く機会があります。
地元の方の愛情たっぷりに育てられた野菜はとてもおいしく、そのおかげで体の調子も良いです。
対馬は漁業のイメージが強かったのですが、 引っ越してきて、対馬の野菜は美味しいということに気付きました。
地域の方との関係はどのように構築されたんですか?
妻が音楽療法士で介護予防の仕事をしていたので、ご高齢の方とお話するのが好きなんです。
家の周りを歩いていたら、必ずご近所さんに呼び止められるので立ち話から交流が広がっています。
子どもを連れて移住してきたことが地域の方にとってはとても嬉しいみたいで、
気さくに話しかけていただいたり、旬の物をいただいたりと非常によくして頂いてます。
住んでいる地域の魅力を教えてください。
地域全体で子育てをしているように感じるところです。 よその子の名前を呼び捨てできるような近さがあります。
地域のみんなで子どもを見守っているような感覚があるんですよね。
対馬に住んでいるお母さんやおばあちゃんは「子どもはそういうもん」、「子どもだから大丈夫」という言葉をよく使います。
この言葉を聞いたときに「ありのままでいいよ」と見守っているんだなあと思いました。
今振り返ると、福岡にいたときは色々と気にしすぎることが多かったんです。
ですが、対馬に来て地域の方と触れ合うことで、自然体のまま、すくすくと成長できることがいいことだと思えるようになりましたね。
音楽を通じた魅力発信を
これからやっていきたいことを教えてください。
日本の人に対馬という土地を知ってもらいたいと思っています。
素晴らしい自然や、歴史、生活など人生を豊かにするヒントがたくさんある島なんですよ。
特に、対馬の人々の暮らしには、今の世の中には無い大切な心が対馬には受け継がれていると感じます。
私は作曲家なので、音楽に乗せてそのような自然、歴史、人々の魅力を対馬から発信し続けたいです。
音楽を通じた魅力発信は聞くことも少なく、まだ誰もやったことない可能性を秘めていると感じています。
突き詰めていき発信し続けることで、それが対馬を知るきっかけとなり、島へお返しできれば私自身も嬉しいですし、
その想いを大切に今後も作曲していきます。
松下寛史さんX(旧Twitter)
https://twitter.com/hiroshicoolmint
松下祥子さんX(旧Twitter)
https://twitter.com/shokotsushima
YouTubeチャンネル
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しまぐらしガイド ~対馬でのしまぐらしポータルサイト