耳をくすぐる波の音と眼の前に広がる水平線。心穏やかな時間が流れる長崎市茂木町は休日に過ごしたい場所の一つ。
この地の魅力とこれからを2人のキーマンにお話を伺いました!
対談者プロフィール
- 斎藤 学さん(写真右)
- 株式会社シーエーシー経営企画部。長崎などでのオープンイノベーションやワーケーション推進、ナレッジマネジメントや働き方推進などを企画。
- 大島 徹也さん(写真左)
- 株式会社toitoitoi代表取締役。長崎県出身。2015年に〈Nagasakihouseぶらぶら〉、2020年に〈月と海〉をオープン。2022年に〈Nagasakihouseぶらぶら〉内にオープンイノベーション拠点〈Mogi Note〉を新設。
斎藤
大島さんとの出会いは、“NAIGAI CREW(ナイガイクルー)”(※1)絡みの紹介でしたよね。そこから「茂木ってよくわからない」という状態で、長崎市街地から茂木町に来ることになって…。
大島
市街地から茂木って車移動がメインだし、何かあるわけでもないから来ていただくにはちょっとハードルが高いというか。働くっていう新規事業よりも「海が近いところでコーヒー飲みませんか?」という観光に近い部分からスタートしたんですよね。実は市街地から車で20分程だし、資源もあるからビジネスに活かせないかと言うのが根っこにあって。拠点は市街地にあるけどサテライト的なものが茂木にあってもいいんじゃないか?ということで声をかけたら、斎藤さんが「いいね」って言ってくれて。今では他の企業も呼んでくれてます!
斎藤
最初に長崎県に来たときは景色がすごく変わるイメージがあって。車で少し移動するだけで東京の郊外みたいなイメージになるし、そこを通り過ぎると温泉街やど田舎になって。エリアによって文化が全く異なることが印象的だった。茂木は市街地から車で20分程度なのに全然景色が違う。山を越えたら急に開けて海が見えて。
Mogi Noteで東京の企業の人と出会い仕事につながることも多いんです。長崎の人もいれば東京の人もいる。合宿をしたり、オープンイノベーションのイベントができる場所がいいよねっていうところからここはスタートして…。利用する側としてのイメージもあったりするからそのあたりを大島さんに事前に相談したりしてスタートしてもらいました。
実際にここに来た社員はみんな驚きます。「すごい!こんなところあるんだ」「斎藤さんが推す意味が現地に来てようやくわかりました」って必ず言われます。最初にこの場所に送り出した社員は膝の上に猫を乗せながらオンライン会議していました(笑)事前にどんな場所か伝えていても、やっぱり来てみないとわからない。今では僕がいなくても、みんな茂木に来るようになりましたね。
大島
斎藤さんのつながりでサテライトオフィスやイベント利用が増えていって、最近は福利厚生的な使い方ができないかっていうご相談もいただいています。今後は受入れ側の仕掛けづくりがもっと必要だと感じています。箱がいいっていうところだけじゃなくて、「人」が重要な要素だと思っています。どういう人がいるのか、ということを伝えていくことが大事。それと自分たちの置かれた状況を学び自覚するということも必要。自分たちのマインド設定に力を入れていきたいと思っています。せっかく来てもらっているのに「長崎どうなの?」って思わせたくないし、自信を持って呼びたいなっと。内部体制を整えていくことが必要だなって思います。
斎藤
ワーケーションにはエンゲージメントを高めるワーケーションと新規事業創出ワーケーションの2種類があると思っていて。新規事業創出ワーケーションはまだまだ発展途上。例えば東京で実証実験をしてもいろいろハードルが高い。全然進まなかったことが長崎だとうまく進むことがあったり。
大島
長崎はスモールスタートしやすいっていうのは事実ですよね。
斎藤
そもそも長崎はポテンシャルが高いと思っていて、地理や歴史を誰しもが少しは知っていて長崎を知らない人って、普通に学校卒業していればいないしそこは大きいですよね。「1回行ってみない?」みたいな。その中で、こういう拠点があるので他企業の人もとても誘いやすくなりましたよね。
大島
新規事業する手前の話で、人の流動性とかマインドセットの文脈で大事かなって。新規事業するにも、外から見た魅力と内から見た魅力って違うと思うけど最低限内からの課題の整理はもう少ししないといけないなって思っています。「個」で動いてる人たちはいるけど、「個」の動きには限界があるので、次のステップが必要なんじゃないかと。その中で企業側から思うところあったりしますか?
斎藤
結局はやっぱり人と人との繋がりしかないんじゃないかと思って。会社の代表や肩書じゃなくて、「個」として相手を知って信頼関係が生まれるのかなって。
大島
地方に行って人と人に出会うとシンパシーを感じるのは、海外で日本人に会うとやけに共感するのと一緒なのかも。「◯◯企業の□□」ではなくて「個」としての。〈月と海〉がそのきっかけの場所になってくれたらうれしいですね。
(※1)自治体や金融、メディアなどの組織の枠を超えたオープンイノベーションを応援する支援チーム